偉そうな人に負けない

人間関係・コミュニケーション

社内、社外問わず会社で働いていると、妙に高圧的で横柄な人に出会うとこがしばしばあります。

指示は命令口調、ミスを責める言葉は強く、ミスした仕組みを改善せず犯人探しで人格否定、成功しても褒めることはせず、当たり前と思っている。

その相手は、たまたま役職が上だったり、年次が長いというだけの存在かもしれない。

勘違いが人を変える

昇進や昇格によって、後輩や部下からは敬語で丁寧に接してもらえるようになります。

時には持ち上げられるような場面も増えてきます。

それを「自分がすごいからだ」と勘違いすると、態度に変化が表れはじめます。

未熟な人ほど、自分の実力と役職の力を混同するものです。

敬意を受けるたびに、自尊心が肥大して、ついには周囲に対して威圧的な態度をとるようになります。

このサイクルを繰り返していくいうちに人は“偉そう”になっていくものです。

横柄な振る舞いを指摘する人は徐々に減っていき、周囲には自分のイエスマンばかりを残し本人は気付かず、ますます横柄になっていきます。

類は友を呼ぶ

こうした傾向は個人の問題に留まりません。
企業や組織の中には「偉そうな人ほど昇進していく」風潮があります。

声が大きい、自己主張が強い、相手を黙らせる技術にたけている

そうした人が上から評価される場面は少なくありません。

特に古い体質の企業では、上司もそのまた上司も、似たような人物で構成されていることがほとんどです。

“類は友を呼ぶ”の原理で、同じような性質の人間が揃いやすいものです。

結果、部下を育てるのではなく、支配し、押さえつける文化が形成されていくものです。

新しい従業員が入っては、すぐ辞める、入っては、すぐ辞める会社はこの傾向が強いです。
新入社員の教育方法が定まっておらず、しっかりと教えてもらうこともなく、ミスするとここぞとばかりに怒ってくる上司や先輩で溢れかえっているのです。

「会社の看板=自分の実力」と勘違する人

取引先への態度にも、こうした勘違いは表れます。

自社が大企業または優位な立場にあることを盾に「金を払ってやっている」といった上から目線の姿勢を見せる担当者。

「取引してやっている」「安くして当然」という態度は、傍目にも見苦しいものです。

こうした人物は、会社の看板やブランドを“自分自身の力”と勘違いしています。

自分が偉くなってのでなく、「自分が偉いと錯覚できる環境」に居させてもらっているだけです。

もし会社の看板やブランドが外れた場合、その人には何も残らないのが厳しい現実です。

もし「自分はすごい」と勘違いして、独立した途端に取引先だった人たちは離れていくでしょう。

その時に「会社に守られていたんだ」と気付いても“時すでに遅し”となってしまいます。

また飲食店等で店員さんに対して横柄で偉そうな態度を取る人も同様です。

単なる立場の強さに酔いしれ、相手を見下す態度は、真の実力とは程遠いものです。

偉そうな人にはコンプレックスが満載

自分より立場が低い人に対して横柄な態度を取る人の心理には、強いコンプレックスや劣等感が隠れていることが多いです。これは自分が見下されることを恐れて防衛的に振る舞ったり、優越感を得て自己肯定感を保とうする背景があります。

  • 「バカにされたくない」という恐れから、先に威圧的な態度をとることで相手を従わせようとする
  • 自分に自身がないため、他人を見下すことで自分の勝ちを高めようとする
  • ストレスや不安から、コントロール欲が強くなり、横柄な態度で他人を支配しようとする
  • 敬語を知らない単なる知識、学力不足

横柄な態度は表面的には「偉そうに振る舞う」行動ですが、その裏側には「自分の弱さや不安を隠したい」「みんなから認められたい」とう感情があります。

単に性格の問題だけではなく、本人の内面的なコンプレックスや自己肯定感の低さも原因となっている場合が多いと考えることもできます。

このような背景で“偉そうにする人”を意識して見ると、“可哀想な人だな”と思うことができて、あなたの心を守る知識にもなります。

課題はあなたにあるわけではなく、横柄で高圧的な態度をとる本人の中にあるのです。

まとめ

横柄で高圧的で偉そうな人に振り回されて、自己肯定感が下がっていませんか?

理不尽に怒られ、自分が悪いのか?と思ってしまいますよね。

そんな日々の中で、「自分の価値」まで見失いそうになっている人も多いです。

しかし、偉そうな人は、他人を見下して偉そうぶることでしか自分を保てない弱さを抱えています。

偉そうな人の態度は「強さ」ではなく「未熟さ」の表れです。

ではどうすれば負けないでいられるか

  • 軸を「自分の価値観」に置く
    偉そうな人の言動は、自分の常識を押し付けるかのように怒鳴ってくる。
    それに毎回反応していると、心がすり減っていく。
    このとき「この人の態度は、私の基準ではない」と切り離して考える。
    他人の歪んだ価値観に付き合うことなく、自分自身の価値観を信じる。
    結局、礼儀や思いやり誠実さを持ち続ける人が、長い目で見て信頼を集める事になる。
  • 戦わないという選択肢を持つ
    理不尽な態度に反論したくなる場面もあると思いますが、成熟していない人に正論は通じません。
    無理に変えようとするよりも、距離を取るほうが懸命な場合もあります。
    物理的に関係を断つのが難しくても、心の中で「この人は未熟なだけ」と受け流す力は養えます。
    感情的に巻き込まれないことが、最大の防御になる。
  • 「土俵」を選び直す勇気を持つ
    どうしても苦しいなら、職場や関わる環境を見直すという方法もあります。
    組織や上司を変えることは難しくても、自分が転職して働く場所を変えることはできます。
    働く土俵を変えれば、自分の価値観が通じる環境に出会えることもあります。
    環境は人格に大きな影響を与えます。自分を大切にできる環境を選ぶことは尊い選択です。

誠実さは、静かな強さ

横柄で高圧的で偉そうな態度は、一時的には人を従わせる力になるかもしれません。

本当の意味での強い人は、態度ではなく、誠実さで信頼を集めています。

他人を見下すことでしか自分を保ていない人に、どうか心と意識を支配されて苦しまないでください。

偉そうな人には「冷静で毅然とした態度で適度な距離を取る」ことが重要です。

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